DM制作会社を探していると、「企画から発送まで一括対応」「デザイン制作から依頼可能」「印刷・発送代行に対応」など、会社によってサービス内容の表現が異なることに気づくのではないでしょうか。
DM制作会社の対応範囲は、企画・ターゲティング・デザイン・印刷・発送・効果測定など、会社ごとに異なります。希望する業務に対応しているかだけでなく、どこまでが基本サービスに含まれ、何を自社で担当する必要があるのかを確認することが重要です。
対応範囲を十分に確認しないまま依頼すると、想定していなかった作業が必要になったり、追加費用が発生したりする可能性があります。
この記事では、DM制作会社の対応範囲を工程別に整理し、複数社を比較するときのチェックポイントや、問い合わせ時に確認したい質問を紹介します。
DM制作代行の基本的な仕組みや依頼の流れを知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
DM制作会社といっても、すべての会社が同じサービスを提供しているわけではありません。印刷・発送業務を中心に対応する会社もあれば、企画やデザインを得意とする会社、マーケティング戦略の設計から効果測定まで支援する会社もあります。
会社を比較する際は、まずどの工程を中心にサービスを提供しているのかを確認しましょう。
印刷・発送を中心とする会社は、完成したDMのデザインデータや送付先リストを受け取り、印刷・宛名印字・封入封緘・発送などを代行するサービスを提供しています。
すでに社内でDMの企画やデザインを制作できる企業や、決まった仕様のDMを定期的に発送したい企業に適した選択肢です。
ただし、印刷・発送代行会社でも、デザインの作成や宛名データの加工に対応している場合があります。反対に、完成データの支給を前提としているサービスもあるため、依頼前の確認が必要です。
企画・デザインを得意とする会社では、DMの目的やターゲットを踏まえた訴求内容の検討、キャッチコピーの作成、レイアウト設計などを依頼できます。
自社にデザイナーがいない場合や、過去に制作したDMの反応が伸び悩んでいる場合などに、外部の専門的な視点を取り入れられる点が特徴です。
ただし、「企画対応」と記載されていても、デザイン案の提案が中心なのか、ターゲット分析や販促戦略の設計まで含むのかは会社によって異なります。
また、デザイン完成後の印刷・発送については、同じ会社で対応できる場合と、別の会社への依頼が必要な場合があります。
DM施策全体を支援する会社では、目的設定やターゲット設計から、企画・制作・発送・効果測定・改善提案まで幅広い業務を依頼できる場合があります。
新規顧客獲得や休眠顧客の掘り起こしなど、具体的なマーケティング成果を重視する企業や、DM施策のノウハウを社内に十分蓄積できていない企業に適しています。
一方で、幅広い工程に対応していても、そのすべてが基本料金に含まれるとは限りません。
対応範囲の広さだけで判断せず、実際に支援を受けられる内容や成果物、費用条件まで確認しましょう。
DM制作会社を比較する際は、サービス内容を工程ごとに分けて確認すると、会社間の違いを整理しやすくなります。
まずは、主な業務工程と確認すべきポイントを一覧で見てみましょう。
| 業務工程 | 主な対応内容 | 比較・確認ポイント |
|---|---|---|
| 企画・戦略設計 | 目的設定、ターゲット設計、訴求企画 | 企画をどこまで提案してもらえるか |
| 送付先リスト | データ加工、重複除外、宛名データ整備 | リストの用意・加工・管理の分担 |
| 原稿・デザイン | コピー制作、デザイン、画像加工、校正 | 原稿作成や修正対応の範囲 |
| 印刷・加工 | 用紙選定、印刷、折り加工、特殊加工 | 対応できる印刷仕様や加工方法 |
| 発送作業 | 宛名印字、封入封緘、発送手配 | 発送まで一括で依頼できるか |
| 効果測定 | 反応集計、レポート、改善提案 | 分析内容や改善支援の有無 |
同じ「対応可能」という回答でも、標準サービスとして対応している場合と、有料オプションや外部パートナーを通じて対応する場合があります。
以下では、それぞれの工程で確認したい内容を詳しく解説します。
企画・ターゲティングの工程では、DMを送る目的や対象顧客、伝える内容を設計します。
例えば、新規顧客獲得を目的とするDMと、既存顧客へのリピート購入を促すDMでは、ターゲットや訴求内容が異なります。
企画段階から制作会社に相談したい場合は、次の業務に対応しているか確認しましょう。
特に注意したいのは、「企画」の意味が会社ごとに異なる点です。デザインの方向性を検討することを企画と呼ぶ会社もあれば、顧客データの分析や施策全体の戦略設計まで行う会社もあります。
自社が必要としている支援内容を伝え、具体的にどのような成果物を提出してもらえるのか確認することが大切です。
DMを発送するには、送付先の住所や氏名などをまとめたリストが必要です。
既存顧客へのDMであれば自社の顧客データを使用するケースが一般的ですが、そのまま印刷・発送作業に利用できるとは限りません。
制作会社によっては、次のような業務に対応しています。
また、リストの新規作成や提供に対応する会社もありますが、データの取得方法や利用目的の適切性についても確認が必要です。
顧客情報を制作会社へ渡す場合は、受け渡し方法、アクセス権限、保管期間、作業終了後の削除方法なども事前に取り決めましょう。
リストを自社で用意する必要があるのか、どの段階から制作会社が対応できるのかを明確にすると、発注後の作業分担を整理しやすくなります。
DMのデザイン制作では、見た目を整えるだけでなく、受け取った人に何を伝え、どのような行動を促すかが重要になります。
制作会社に依頼できる内容には、次のようなものがあります。
例えば「デザイン制作対応」と記載されていても、文章や写真はすべて発注側で用意する必要がある場合もあります。
見積もりを依頼する際には、原稿作成の有無、初回提案数、修正回数、素材の手配、納品データの形式まで確認しましょう。
また、今後のDM施策でも同じデザインを使用する予定がある場合は、編集可能なデータの納品可否や、制作物の利用条件も確認しておくと安心です。
DMには、通常のはがき、圧着はがき、封書、複数の案内物を封入するタイプなど、さまざまな形態があります。
制作会社によって対応できる印刷設備や加工方法が異なるため、希望する仕様を実現できるか確認しましょう。
特に、封書への複数資料の封入や、サンプル品を同梱するDMでは、通常のはがきDMとは異なる作業が必要になります。
サンプルの材質やサイズ、重量、発送方法によっては対応できない場合もあるため、企画段階で相談することが重要です。
また、少部数のDMと大量発送では、適した印刷方式や費用構造が異なります。対応できる最小ロットや最大ロットも確認しておきましょう。
DMの発送業務では、印刷物の完成後にも宛名印字や封入封緘、発送方法の選定、発送スケジュールの管理などが必要です。
印刷には対応していても、発送手配は別のサービスとなっている場合もあります。
次のような項目を確認しましょう。
セミナーやキャンペーンの告知など、発送タイミングが重要なDMでは、希望日までに届くように発送計画を立てる必要があります。
ただし、配送状況によって到着日が変動する場合もあるため、到着日を保証できるかどうかは、利用する配送サービスの条件も含めて確認しましょう。
DMは発送して終わりではなく、反応を測定し、次回の施策に活かすことも大切です。
効果測定に対応する制作会社では、次のような支援を受けられる場合があります。
ただし、QRコードの作成だけであれば対応できても、アクセス後の問い合わせや売上まで分析するサービスは提供していない場合があります。
また、DM経由の成果を正確に把握するには、自社のWebサイトや問い合わせ管理システムとの連携が必要になることもあります。
どの指標を、どの方法で計測し、誰が分析するのかを事前に決めておきましょう。
成果を重視する場合は、単なる発送実績の報告ではなく、結果の分析や改善提案まで対応できるかを確認することが重要です。
ここまで紹介した業務工程を踏まえ、複数のDM制作会社を比較するときに確認したい5つのポイントを解説します。
最初に、自社で対応できる業務と、制作会社に依頼したい業務を整理しましょう。
例えば、顧客データの管理やターゲットの選定は自社で行い、デザイン制作・印刷・発送のみを外注する方法があります。
一方、DMの企画経験が少ない場合や、社内に制作担当者がいない場合は、企画段階から支援を受けた方が進めやすいこともあります。
自社の状況に合わせて、次の3つに業務を分けると整理しやすくなります。
このように整理しておけば、必要以上に広いサービスを契約したり、発注後に担当業務が不足していることに気づいたりするリスクを減らせます。
制作会社のWebサイトに「企画から発送まで対応」と記載されていても、すべての業務が同じ料金内で提供されるとは限りません。
例えば、デザイン制作は標準サービスに含まれていても、コピーライティングや写真撮影、特殊加工は別料金となる場合があります。
比較する際は、各工程を次の4つに分類すると分かりやすくなります。
また、制作会社が自社で作業するのか、外部の印刷会社や発送会社などへ再委託するのかも確認したいポイントです。
再委託自体が問題というわけではありませんが、納期管理や品質管理、個人情報の取り扱いについて、どの会社が責任を持つのかを明確にしておく必要があります。
対応できる工程が多い会社が、必ずしも自社に最適とは限りません。
例えば、デザイン品質を重視する企業であれば、制作実績やクリエイティブの提案力が重要です。
大量のDMを定期発送する企業であれば、発送処理能力や納期管理体制が重要になるでしょう。
目的に応じて、特に重視する工程を設定しましょう。
| 自社の課題・目的 | 重視したい対応範囲 |
|---|---|
| 初めてDM施策を実施する | 企画・ターゲティング・進行管理 |
| 既存DMの反応を改善したい | 企画・デザイン・効果分析 |
| 社内でデザインを制作できる | 印刷・封入・発送 |
| 大量のDMを定期的に送りたい | 印刷能力・発送体制・納期管理 |
| 高級感のあるDMを制作したい | デザイン・用紙選定・特殊加工 |
| 継続的に成果を改善したい | 効果測定・分析・改善提案 |
制作会社の得意分野を判断する際は、対応可能という説明だけではなく、類似する業務での実績や具体的な制作事例も確認しましょう。
DM制作では、企画・デザイン・印刷・発送など、複数の工程が連続しています。
それぞれの業務に対応できても、工程間の連携が十分でなければ、確認や修正に時間がかかる可能性があります。
例えば、デザイン完成後に印刷上の制約が判明すると、デザインの修正が必要になることがあります。
次の点を確認しておきましょう。
複数の会社に分割して発注する場合は、自社が工程間の調整を担うこともあります。
一括発注の場合でも、すべて任せきりにするのではなく、承認が必要な工程や確認のタイミングを共有しておくことが大切です。
DM制作会社の見積もりを比較するときは、金額だけでなく、含まれる業務内容をそろえて比較しましょう。
例えば、A社は印刷・発送のみ、B社は企画・デザイン・印刷・発送まで対応している場合、両社の見積金額を単純に比較することはできません。
また、一見すると費用が安くても、デザイン作成やデータ加工を自社で行う必要がある場合は、その作業時間も考慮する必要があります。
次の項目を確認すると、実際に必要な費用を比較しやすくなります。
必要な業務を含めた総費用と、自社の作業負担を合わせて判断することが、適切な会社選定につながります。
DM制作会社の対応範囲を比較するときは、各社のサービス内容を同じ項目で整理することをおすすめします。
以下のチェックリストを参考に、候補となる制作会社の対応状況を確認してみましょう。
| 確認項目 | A社 | B社 | C社 |
|---|---|---|---|
| 企画・戦略設計 | ― | ― | ― |
| ターゲット設計 | ― | ― | ― |
| リスト整備・加工 | ― | ― | ― |
| コピー・デザイン制作 | ― | ― | ― |
| 印刷・特殊加工 | ― | ― | ― |
| 封入・封緘 | ― | ― | ― |
| 発送手配 | ― | ― | ― |
| 効果測定・改善提案 | ― | ― | ― |
| 基本料金に含まれる範囲 | ― | ― | ― |
| 追加費用が発生する工程 | ― | ― | ― |
| 自社で対応する必要がある工程 | ― | ― | ― |
※各社の欄には「標準対応」「有料オプション」「非対応」「要確認」などを記入して比較してください。上記は比較用の記入例であり、特定企業の対応状況を示したものではありません。
この表を活用する際は、すべての項目に対応している会社を探すのではなく、自社が重視する項目を優先して確認することが大切です。
例えば、すでに社内でデザイン制作ができる企業であれば、コピー・デザイン制作の対応可否よりも、印刷品質や発送管理の体制を重視する方が適切な場合があります。
反対に、DMの企画から相談したい企業は、印刷・発送だけでなく、戦略設計や効果測定まで対応できるかを確認するとよいでしょう。
また、制作会社のサービス内容は変更されることもあるため、公式サイトに記載された情報だけで判断せず、依頼時点での対応可否や料金条件を確認してください。
制作会社選定の全体的な確認事項については、以下の記事も参考にしてください。
制作会社へ問い合わせる際は、必要な業務を具体的に伝えることで、対応可否や見積条件を確認しやすくなります。
以下の質問を参考に、自社の希望に合わせて確認項目を整理しましょう。
問い合わせる際には、質問だけでなく、DMの目的、想定する発送部数、希望納期、予算、依頼したい業務も伝えましょう。
複数社に同じ条件を共有することで、各社の対応範囲や提案内容を公平に比較しやすくなります。
DM制作会社を選ぶ際は、企画・ターゲティング・デザイン・印刷・発送・効果測定など、どの業務まで対応しているかを確認することが重要です。
会社によって得意分野やサービス内容が異なるため、対応範囲が広いという理由だけで依頼先を決めるのではなく、自社の目的や体制に合った会社を選びましょう。
特に、次のポイントを意識して比較することをおすすめします。
まずは自社に必要な業務を明確にし、複数のDM制作会社について、同じ項目で対応範囲を確認してみてください。
自社に合ったサービス内容を提供する会社を選ぶことが、DM制作を円滑に進め、施策の成果につなげるための第一歩になります。
具体的な制作会社の特徴や対応サービスを確認したい方は、以下のページも参考にしてください。
制作会社はそれぞれ得意にしていることが違い、
自社の目指す成果を得意としている会社に依頼をすることがDM施策の効果最大化のための第一歩です。
| リスト作成 | 対応可 |
|---|---|
| 参考価格 | 50万円~ |
| リスト作成 | 不可 |
|---|---|
| 参考価格 | 220万円~ |