DM(ダイレクトメール)を発送しているものの、問い合わせが増えない、二次元コードが読み取られない、クーポンが使われない、商談につながらないと悩んでいる場合、デザインだけを変更しても反応率が改善するとは限りません。DMの成果は、誰に送るか、何を提案するか、どう伝えるか、いつ送るか、どのように行動してもらうかといった複数の要素によって決まります。本記事では、DMの反応率を上げるために見直したい5つの要素と、改善後の効果を検証する方法を解説します。
DMの反応率とは、発送したDMに対して、どの程度の人が設定した行動を取ったかを示す指標です。
基本的には、次の式で算出できます。
反応数 ÷ DM発送数 × 100
ただし、「反応」に何を含めるかは施策の目的によって異なります。
そのため、DMを発送する前に、何を成果として計測するのかを決めておくことが重要です。
反応率が高くても、購入や商談につながっていなければ、事業成果として十分とはいえない場合があります。
例えば、二次元コードは多く読み取られているものの、申込フォームまで進んでいない場合は、LPや申込導線に課題がある可能性があります。
DM施策では、次のように段階ごとの成果を確認しましょう。
「反応率を上げる」こと自体を目的にせず、最終成果につながっているかを見ることが大切です。
DMの反応率が低い場合は、デザインだけでなく、以下の5つの要素に分けて原因を確認します。
それぞれについて、改善ポイントを見ていきましょう。
どれだけ優れたデザインやオファーを用意しても、商品やサービスに関心のない人へ送れば反応は得にくくなります。
反応率が低い場合、まず確認したいのは、クリエイティブではなく送付対象です。
自社の商品を必要としている可能性が高い人へ絞ることで、同じDMでも反応率が変わる場合があります。
年齢、地域、業種などの属性だけでなく、顧客が過去にどのような行動を取ったかも確認します。
例えば、「東京都内の企業」へ一斉に送るよりも、「過去1年以内に資料請求したものの未契約の東京都内企業」のように絞った方が、相手の状況に合わせた訴求を作りやすくなります。
新規顧客、既存顧客、休眠顧客では、響くメッセージが異なります。
例えば、次のように訴求を分けます。
新規顧客
既存顧客
休眠顧客
すべての顧客に同じDMを送るのではなく、相手の関係性や検討状況に合わせて内容を変えることが重要です。
DMが目立っていても、問い合わせや購入をする理由がなければ反応にはつながりません。
ここでいうオファーとは、受け手に提示する提案やメリットのことです。
「このDMを見た人が、なぜ今行動する必要があるのか」を考えます。
商品やターゲットに合わせて、行動するメリットを明確にします。
BtoBや高価格帯商材では、値引きよりも、判断材料を提供することが行動につながる場合があります。
ターゲットがまだ購入段階にいない場合は、いきなり契約を求めるのではなく、次の検討段階へ進みやすいオファーを用意します。
「○円以上購入」「対象商品限定」「○日以内」「新規顧客限定」など、複数の条件が重なると、魅力が伝わりにくくなります。
受け取った人が一目で、「何をすれば、何が得られるのか」を理解できるオファーにしましょう。
DMを受け取った人が、一瞬で「これは自分に関係がある」と判断できる見出しを作ります。
例えば、「業務効率化サービスのご案内」よりも、「月末の集計作業に時間がかかっている経理担当者様へ」の方が、対象者を具体的にできます。
誰向けのDMなのかを明確にすることで、読み進めてもらいやすくなります。
企業側が伝えたい機能やスペックよりも、顧客にとって何が変わるのかを先に伝えます。
商品機能は、そのメリットを裏付ける情報として後から説明すると整理しやすくなります。
サービスの特徴、会社紹介、実績、料金、FAQなどをすべて紙面に入れると、最も重要な訴求が埋もれる場合があります。
DMでは、次の内容へ絞ります。
詳しい商品説明や事例、FAQはWebページへ分ける方法もあります。
紙面では、どの順番で読んでほしいかを考えます。
例えば、次のような流れです。
色や文字サイズ、余白を使い、自然に視線が次の情報へ移る構成にします。
特にBtoBや高価格帯商材では、メリットだけを並べても信頼されにくい場合があります。
必要に応じて、次のような情報を掲載します。
訴求内容を裏付ける具体的な根拠があることで、検討しやすくなります。
DMは、内容だけでなく届くタイミングも重要です。
例えば、次のようなタイミングが考えられます。
企業が売りたい時期ではなく、顧客が必要になる時期を基準に考えることが重要です。
受け取ったタイミングで、すぐに商品やサービスを検討できるとは限りません。
例えば、次のように複数回接触する方法があります。
同じ内容を繰り返すのではなく、段階ごとに伝える情報を変えることがポイントです。
DM単体ではなく、他の施策と組み合わせることで接点を増やせます。
BtoBであれば、次のような流れが考えられます。
イベントなら、DM、メール、開催前リマインドの順に接触する方法があります。
DMの中に、「電話してください」「問い合わせてください」「資料請求してください」「来店してください」「Webサイトを見てください」と複数の行動を同じ強さで並べると、読み手が迷う場合があります。
主目的となるCTAを一つ決め、最も目立つように配置します。
DMから企業TOPページへ誘導すると、受け取った人が目的の情報を探す必要があります。
できるだけ、次のようなページへ直接誘導します。
紙面で訴求した内容と、Webページの内容を一致させることも重要です。
DMに興味を持っても、入力項目が多いと申込み途中で離脱する可能性があります。
施策の目的に本当に必要な情報だけへ絞り、できるだけ短時間で入力できるフォームにします。
申込みの直前には、「申し込んだらどうなるのか」という不安が生まれます。
実際に該当する場合は、CTA周辺に次のような情報を置きます。
行動する直前の不安を減らすことで、申込みにつながりやすくなります。
反応率が低いと、「デザインが悪いから」と考えて紙面を作り直したくなるかもしれません。
しかし、原因がターゲットやオファーにある場合、デザインだけを変えても十分な改善につながらない可能性があります。
まずは、次の順番で確認します。
成果が出ない原因を特定してから、改善する要素を決めることが重要です。
改善方法は、顧客がどの段階で離脱しているかによって異なります。
DMが読まれていない
→封筒、表面、キャッチコピーを見直す
読まれているがWebへ進まない
→オファー、CTA、二次元コード周辺のコピーを見直す
Webへ進むが申込みがない
→LP、入力フォーム、条件説明を見直す
申込みはあるが商談につながらない
→ターゲットやオファーを再確認する
一つの反応率だけを見るのではなく、顧客行動を段階に分けて確認しましょう。
A案とB案で、ターゲット、コピー、写真、特典、紙質をすべて変えてしまうと、どの変更が成果に影響したのか判断できません。
原則として、一度のテストでは変更する要素を絞ります。
例えば、同じターゲットへキャッチコピーだけを変えた2種類のDMを送ることで、どちらが反応につながったか比較できます。
可能であれば、DMを送ったグループと送っていないグループを比較します。
DM送付者の売上が高かったとしても、もともと購入意欲の高い顧客を選んでいた可能性があります。
未送付群と比較することで、DMを送ったこと自体が成果にどの程度影響したかを判断しやすくなります。
DM専用URLへ遷移する二次元コードを設定し、アクセス数を計測します。
通常のWebサイトアクセスと区別できるため、DMからどの程度Webへ誘導できたかを確認できます。
電話問い合わせが多い商品では、DM専用の電話番号を用意する方法があります。
問い合わせ件数をチャネル別に把握しやすくなります。
ECや店舗では、DM限定のクーポンコードを設定できます。
注文時や来店時にコードを入力してもらうことで、DM経由の反応を測定できます。
店舗イベントや来場キャンペーンでは、DMそのものを引換券や招待券として使う方法があります。
会場で回収することで、DM経由の来場数を確認できます。
個別URLや識別コードを利用できる場合は、誰にDMを送り、誰が反応し、その後購入や契約に至ったかまで追跡できます。
施策単位ではなく、顧客単位で反応を把握できれば、次回のターゲット精度向上にも活用できます。
DM制作会社へ依頼する場合は、見た目を整えるだけでなく、ターゲット、オファー、発送リスト、タイミング、CTAまで分析できるか確認します。
反応率が低い原因を一緒に整理できる会社であれば、改善すべき場所を特定しやすくなります。
キャッチコピーやクリエイティブについて、一つの完成案だけでなく、異なる仮説に基づく複数案を提案できるか確認します。
A/Bテストを前提に制作できる会社であれば、感覚だけではなく結果をもとに改善できます。
専用二次元コード、専用LP、クーポンコードなどを活用し、DM発送後の反応を測定できるか確認します。
デザインを納品して終わるのではなく、施策の成果まで追える体制が重要です。
発送後に「反応が良かった」「悪かった」で終わるのではなく、どの要素が影響したのか分析し、次回は何を変えるべきか提案できる会社が望ましいです。
DMは一度で完成させるのではなく、検証と改善を繰り返すことで精度を高めていく施策として考えましょう。
DMの反応率を上げるためには、デザインだけを変更するのではなく、ターゲット、オファー、クリエイティブ・メッセージ、発送タイミング、CTA・申込導線の5つに分けて原因を確認することが重要です。
特に、「誰に送るか」と「なぜ今行動する必要があるのか」が合っていなければ、紙面をきれいに作り直しても十分な改善につながらない場合があります。
また、二次元コード、専用LP、クーポンコード、A/Bテストなどを活用し、どこまで読まれ、どこで離脱し、最終的にどの程度購入や商談につながったかを確認しましょう。
反応率改善では、一度の施策で正解を決めるのではなく、仮説を立て、結果を測定し、次回のDMへ改善を反映することが大切です。
DM制作会社によって、リスト作成や顧客分析に強い会社、CVR(成約率)改善を得意とする会社、ブランド表現やギミック制作に強い会社など、得意分野は異なります。
当メディアでは、目的別に「作る」に強いDM制作会社を紹介しています。現在のDMでどの要素を改善すべきか整理したうえで、自社の課題に合う制作会社を比較する際の参考としてお役立てください。
制作会社はそれぞれ得意にしていることが違い、
自社の目指す成果を得意としている会社に依頼をすることがDM施策の効果最大化のための第一歩です。
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