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全日本DM大賞とは?受賞作品から学ぶ成果につながるDMの作り方

目次

全日本DM大賞は、優れたダイレクトメール(DM)を審査・表彰するアワードです。受賞作品というと、形状やデザインが目立つDMをイメージするかもしれませんが、評価されるのは見た目の斬新さだけではありません。本記事では、全日本DM大賞の概要や審査基準、過去の受賞事例をもとに、成果につながるDMの共通点や制作時のポイントを紹介します。

全日本DM大賞とは

全日本DM大賞は、日本郵便株式会社が主催する、ダイレクトメールを対象としたアワードです。

DMの審査・表彰を通じて、企画や表現技術の向上を図るとともに、広告メディアとしてのDMの役割や効果を紹介することを目的としています。DMを発送した広告主だけでなく、広告代理店、制作会社、印刷会社など、企画・制作に携わった企業も表彰されます。

審査では、作品のデザインだけではなく、「戦略性」「クリエイティブ」「実施効果」の3項目が評価されます。誰に何を届けるのか、受け取った人の関心や行動をどのように引き出したのか、発送後にどのような成果が得られたのかまで含めて、施策全体が審査対象となります。

参照元:全日本DM大賞|応募概要(https://www.dm-award.jp/outline.html

デザインだけを競う賞ではない

全日本DM大賞では、特殊な形状や美しいグラフィックを採用した作品だけが評価されるわけではありません。

顧客データをもとに送付対象や内容を変えたDM、発送後の電話営業と組み合わせたDM、購入後の顧客との関係を深めたDMなど、施策の目的や成果が明確な作品も受賞しています。

そのため、高額な特殊加工を施さなければ受賞できないわけではなく、ターゲットに適した企画と、目的に沿った表現、検証できる成果がそろっていることが重要です。

広告主と制作者の双方が表彰される

全日本DM大賞では、受賞したDMの広告主と制作者が併せて表彰されます。

入賞・入選作品は、広告主や制作者の情報とともに公式サイトや年鑑などで紹介されます。広告主にとっては、顧客とのコミュニケーションに真剣に取り組んでいる姿勢を示す機会となり、制作会社にとっては、企画力やDM制作力を伝える実績となります。

全日本DM大賞で設けられている賞

第41回全日本DM大賞では、グランプリ、金賞、銀賞、銅賞、審査委員特別賞、日本郵便特別賞などが設けられています。

グランプリ

すべての応募作品の中で最も優れていると認められた1作品に贈られる賞です。金賞に選ばれた作品の中から選考されます。

金賞・銀賞・銅賞

戦略性、クリエイティブ、実施効果を総合的に評価し、優れた作品を表彰する賞です。

第41回では、金賞4点、銀賞8点、銅賞12点が予定されています。

審査委員特別賞

金賞・銀賞・銅賞に選ばれた作品の中から、特定の評価分野で特に優れた作品に贈られます。

  • データドリブン部門
  • クリエイティブ部門
  • 実施効果部門

データドリブン部門では、顧客データの分析や活用に優れた作品、クリエイティブ部門では、表現や体験設計に優れた作品、実施効果部門では、施策による成果が特に優れた作品が評価されます。

日本郵便特別賞

戦略性、クリエイティブ、実施効果の総合点で評価される本賞とは別に、企業規模や用途にかかわらず、独自の魅力を持つDMを選出する賞です。

大規模な発送や高額な制作を行ったDMだけでなく、着眼点や工夫が光るDMにも評価の機会があります。

参照元:全日本DM大賞|賞の種類について(https://www.dm-award.jp/dm-award/outline.html

全日本DM大賞の審査基準

全日本DM大賞では、応募されたDMと応募フォームに記載された情報をもとに、「戦略性」「クリエイティブ」「実施効果」の3項目が評価されます。

戦略性

戦略性では、DMを送る目的やターゲット、発送時期、他の施策との連携などが評価されます。

主な確認項目として、次のような内容が挙げられます。

  • DMを送る目的が明確か
  • 送付対象が適切に設定されているか
  • 顧客の課題や心理を捉えているか
  • 発送する時期や回数に理由があるか
  • Web、メール、電話、店舗などと連携しているか

見た目が優れたDMでも、「誰に何をしてもらうのか」が曖昧であれば、成果につながる施策にはなりにくいでしょう。

クリエイティブ

クリエイティブでは、コピー、ビジュアル、形状、紙質、開封体験、情報の見やすさなどが評価されます。

ただし、目立つ形や仕掛けを採用すること自体が目的ではありません。受け取った人が開封し、内容を理解し、行動へ進むために、表現や形状が機能しているかが重要です。

商品サンプルを同封できない商材を紙面上で疑似体験できるようにするなど、紙の特性を施策の目的と結び付けているかも評価のポイントになります。

実施効果

実施効果では、DMを発送した結果、どのような成果が得られたかが評価されます。

  • 問い合わせ数
  • 申込数・申込率
  • 購入数・購入率
  • 来店数
  • 商談数・商談率
  • 売上
  • 費用対効果
  • 継続率・再購入率
  • ブランド理解や社内外からの反響

「好評だった」「多くの反響があった」といった感想だけでなく、発送数、反応数、前年施策や未送付者との比較など、具体的な数値を用いて検証することが重要です。

全日本DM大賞の受賞事例

原寸大のスニーカーで疑似試着を実現し
購買者数が前年比142.9%
【アシックス商事】

第40回全日本DM大賞のグランプリに選ばれたのが、アシックス商事の「試着気分!スニーカー“体感”DM」です。

スニーカーのリニューアル案内と買い替え促進、アップセル、休眠顧客の活性化を目的に実施されました。前モデルの購入者を中心に、購入履歴や顧客ランク、過去のDM反応などを分析し、送付対象を選定しています。

圧着DMの外面には、ほぼ原寸大のスニーカー画像を印刷。足入れ部分を点線に沿って切り取ることで、自宅にいながら紙面上で疑似的に試着できる仕掛けを設けました。

外面ではインパクトのある体験を提供し、中面では着用イメージや開発者の解説、リニューアル内容を紹介。高価格帯の商品を購入する際に必要な納得感も補っています。

その結果、購買者数は前年比142.9%を達成しました。顧客データに基づく送付対象の選定と、デジタルでは再現しにくい体験型のクリエイティブを組み合わせた事例です。

参照元:全日本DM大賞|第40回 金賞・グランプリ(https://www.dm-award.jp/winner/40th/gold_gp.html

顧客ごとに異なる企画で
ROAS179%・購入率11.7%
【恵比寿ワインマート】

第39回全日本DM大賞のグランプリは、恵比寿ワインマートが実施した、既存顧客向けDMと休眠顧客向けDMの施策です。

既存顧客向けの施策では、一定以上の購入実績を持つEC顧客へ、12人のバイヤーが選んだおすすめワインを紹介しました。バイヤーの個性やコメントを伝え、実店舗とECサイトの相互利用を促すことで、顧客との関係を深める企画です。

一方、休眠顧客向けには、顧客の心理に働きかける異なるアプローチを実施。対象者の状態や施策目的に応じて、DMの内容と役割を分けています

その結果、既存顧客向けDMではROAS179%、休眠顧客向けDMでは購入率11.7%を記録しました。

すべての顧客へ同じ案内を送るのではなく、購入履歴や顧客との関係性を踏まえて、企画そのものを変えたことが成果につながっています。

参照元:全日本DM大賞|第39回 金賞・グランプリ(https://www.dm-award.jp/winner/39th/gold_gp.html

購入履歴を反映した企画で
過去最高の受注率32.2%
【北海道産地直送センター】

第38回全日本DM大賞のグランプリでは、北海道産地直送センターによる、購入履歴を活用したビンゴ形式のDMと、ほたての形を生かしたリピート促進DMが評価されました。

顧客の過去の購入内容を反映し、商品を選ぶ体験そのものを楽しめる企画にすることで、単なる商品一覧ではないDMを制作しています。

購入履歴を反映したビンゴDMでは、過去最高となる受注率32.2%を達成。ほたて型のリピート促進DMでは、反応率が従来施策の1.8倍、購入単価が2倍となりました。

顧客データを分析するだけでなく、分析結果をゲーム性や商品の形状に落とし込み、購入行動へつなげた事例です。

参照元:全日本DM大賞|歴代グランプリ一覧(https://www.dm-award.jp/winner/successive.html

全日本DM大賞の受賞作品に共通する特徴

ターゲットが具体的に設定されている

受賞作品では、「すべての顧客」「企業の担当者」といった大きなくくりではなく、購入履歴、利用状況、休眠期間、役職、顧客ランクなどをもとに送付対象を具体化しています。

誰に送るかが明確になることで、コピー、デザイン、商品、特典、発送時期も決めやすくなります。

そのタイミングでDMを送る理由がある

受賞作品は、購入後、買い替え時期、休眠期間、契約更新、イベント前など、受け取った人にとって意味のあるタイミングで発送されています。

企業側が知らせたい時期だけでなく、顧客が情報を必要とする時期を考えて送ることが重要です。

形状や仕掛けが目的と結び付いている

変わった形や特殊加工は、目立つためだけに使われているわけではありません。

スニーカーを疑似試着する、商品選びをゲームとして楽しむなど、形状や仕掛けが商品理解、開封、会話、購入を促す役割を持っています。

DMを読んだ後の行動が明確である

受賞作品では、DMを読んだ後に、ECサイトで購入する、店舗へ足を運ぶ、電話する、営業担当者と話すなど、取ってほしい行動が整理されています。

二次元コードや電話番号を掲載するだけでなく、行動するメリット、期限、特典などを分かりやすく提示しています。

結果を数値で検証している

購入率、反応率、商談率、売上、ROASなどを計測し、前年施策や未送付者、別パターンと比較しています。

発送して終わりにせず、どのターゲットや表現が成果につながったのかを検証することで、次回のDMを改善できます。

全日本DM大賞の受賞事例を自社のDMへ生かす方法

完成したデザインではなく企画の意図を参考にする

受賞作品と同じ形状やデザインを採用しても、自社で同じ成果が得られるとは限りません。

事例を見る際は、次の点を確認しましょう。

  • なぜこのターゲットを選んだのか
  • なぜこの時期に送ったのか
  • なぜこの形状や表現にしたのか
  • DMを見た後にどのような行動を促したのか
  • 何を成果として計測したのか

見た目をまねるのではなく、施策の背景にある判断を自社の課題へ置き換えることが重要です。

自社と目的が近い事例を探す

同じ業界の受賞作品だけでなく、施策目的が近い作品も参考になります。

  • 新規顧客を獲得したい
  • 休眠顧客を呼び戻したい
  • 既存顧客の購入頻度を高めたい
  • 高価格帯商品を案内したい
  • イベントへ集客したい
  • 営業の商談機会を増やしたい
  • ブランドへの愛着を高めたい

業界が異なっていても、顧客の状況や促したい行動が近ければ、ターゲット設定や情報の見せ方を応用できます。

複数の事例から要素を分けて学ぶ

一つの受賞事例をそのまま再現するのではなく、複数の作品から、次の要素を分けて参考にします。

  • 送付対象の絞り方
  • キャッチコピー
  • 開封を促す仕掛け
  • 情報を伝える順番
  • 特典やオファー
  • Webや営業との連携
  • 効果測定の方法

全日本DM大賞への応募方法

第41回全日本DM大賞には、DMの広告主や、広告代理店、制作会社、印刷会社などの制作者が応募できます。

応募対象となる作品

第41回では、2025年4月1日から2026年9月30日までに制作され、実際にDMとして発送された作品が対象です。

宛名のないタウンメールやタウンプラスなども応募対象に含まれます。未発送の企画案や、対象期間外に発送されたDMは審査対象になりません。

応募期間

第41回全日本DM大賞の応募期間は、2026年8月3日から2026年11月2日までです。作品は2026年11月2日必着となるため、余裕を持って準備する必要があります。

DM一式を提出する

審査対象となるのは、パンフレットやチラシだけではありません。外封筒、挨拶状、同封物などを含む、実際に送付したDM全体が評価されます。

シリーズ作品や同一キャンペーンで複数回送付したDMは、まとめて1作品として応募します。

応募フォームへ施策内容を記載する

応募時には、作品ごとに応募フォームへ必要事項を入力します。

審査では、DM本体に加えて、応募フォームに記載されたターゲット、目的、企画の背景、施策内容、成果なども評価材料となります。

レスポンス率や売上などを公表できない場合でも、応募フォームの情報は無断で公表されないと案内されています。数値は審査上の重要な情報となるため、可能な範囲で具体的に記載しましょう。

応募料・出品料はかからない

応募料や出品料はかかりません。ただし、作品を全日本DM大賞事務局へ送付する際の郵送料は応募者の負担となります。

参照元:全日本DM大賞|応募概要(https://www.dm-award.jp/outline.html

全日本DM大賞を目指すDM制作のポイント

制作前に成果指標を決める

DMを発送してから成果の測り方を考えるのではなく、制作前に、何を達成できれば成功なのかを決めます。

  • 問い合わせ数
  • 申込率
  • 購入率
  • 商談率
  • 来店数
  • 再購入率
  • 売上
  • 費用対効果

施策目的に合った指標を設定することで、必要なターゲットやクリエイティブ、行動導線を逆算しやすくなります。

効果を検証できる設計にする

コピー、写真、オファーなどが異なる複数パターンを用意し、どの要素が反応に影響したかを確認します。

DM専用の二次元コード、電話番号、申込ページ、キャンペーンコードなどを用意することで、反応を計測しやすくなります。

DMの前後にある接点まで設計する

発送前のメール、発送後の電話、専用LP、店舗での接客などを含め、顧客との接点全体を設計します。

特にBtoBのDMでは、発送後に営業担当者が連絡することで、DMを会話のきっかけとして活用できます。

企画の判断理由を記録する

なぜそのターゲット、コピー、形状、発送時期を選んだのかを記録しておきます。

全日本DM大賞へ応募する際の説明に役立つだけでなく、社内で施策を振り返り、次回の改善につなげる際にも活用できます。

全日本DM大賞の受賞実績がある制作会社を選ぶポイント

受賞回数だけで判断しない

受賞回数は、制作会社の企画力や経験を判断する材料の一つです。

ただし、受賞回数だけではなく、自社と近い業界、ターゲット、施策目的の事例があるかを確認しましょう。

成果まで公開されている事例を確認する

完成したDMの写真だけでなく、施策の目的、ターゲット、発送方法、反応率、売上などが説明されている事例を確認します。

どのような課題に対して、なぜその企画を提案したのかまで説明できる会社が望ましいです。

戦略から効果測定まで対応できるか確認する

全日本DM大賞の評価対象は、クリエイティブだけではありません。

ターゲット選定、リスト作成、企画、デザイン、印刷、発送、効果測定まで、一貫して相談できるか確認します。

特殊加工の提案に偏っていないか確認する

立体加工や特殊な封筒は、開封や体験を促すうえで有効な場合があります。一方で、目的と結び付いていなければ、制作費や発送費が増えるだけになる可能性があります。

通常のハガキや封書も含め、目的と予算に合った方法を提案してもらえるか確認しましょう。

まとめ

全日本DM大賞で評価されるのは、目立つ形状や美しいデザインだけではありません。

誰に何を届けるかという戦略、開封・理解・行動につなげるクリエイティブ、発送後の成果を示す実施効果を一体で設計したDMが評価されます。

受賞事例を参考にする際は、完成した見た目をまねるのではなく、ターゲットを選んだ理由、発送時期、形状の意図、行動導線、効果測定の方法を読み取ることが重要です。

DM制作会社によって、顧客データの分析に強い会社、ブランド体験を表現する会社、特殊な形状やギミックを得意とする会社など、強みは異なります。

当メディアでは、顧客との関係性を深めロイヤリティを高めるDM、CVR(成約率)など具体的な数値を追求するDM、購買意欲を刺激するギミックDMなど、目的別におすすめのDM制作会社を紹介しています。

全日本DM大賞の受賞事例を参考に、自社の課題や目的に合ったDM制作パートナーを探してみてください。

部門別
おすすめDM制作
代行会社3選

制作会社はそれぞれ得意にしていることが違い、
自社の目指す成果を得意としている会社に依頼をすることがDM施策の効果最大化のための第一歩です。

マーケティング部門CVRなど
数字を徹底追及する
DMに強い!
スルーパス
   スルーパスのHPキャプチャ画像
引用元:スルーパス公式HP(https://www.kikudm.com/)
おすすめの理由
  • 特許取得※1の機械学習モデルを用いて、発送前にCVRを予測。
  • 過去施策の管理・分析を行うシステムを提供し、どの要素が結果に効いているかを可視化。数字で徹底的にPDCAを回す。
リスト作成 対応可
参考価格 50万円~
広報・宣伝部門ロイヤリティ・
ブランド向上の
DMに強い!
フュージョン
   フュージョンのHPキャプチャ画像
引用元:フュージョン公式HP(https://www.fusion.co.jp/service/dm_fullservice)
おすすめの理由
  • 全日本DM大賞を15年以上連続で受賞し、直近では 7年連続金賞に輝く※2。アシックス、高島屋など大手企業のDM施策を多数担当。
  • A/Bテストを前提としたDM設計で、感覚だけに頼らないこだわりを実現する。
リスト作成 不可
参考価格 220万円~
EC・通販部門購買意欲を刺激する
ギミックを仕込んだ
DMに強い!
ガリバー
   ガリバーのHPキャプチャ画像
引用元:ガリバー公式HP(https://www.gulliver.co.jp/)
おすすめの理由
  • 化粧品や健康食品向けに「サンプルinメール®」を自社開発。試供品を直接体験できるDMを提供する。
  • 休眠顧客の呼び戻しのため、圧着DM・パウチ封入DM、ギミック付き封筒など「開けたくなる」オリジナルDMも。
リスト作成 対応可
参考価格 要問合せ
※1参照元:スルーパス公式HP(https://www.kikudm.com/)※2参照元:フュージョン公式HP(https://www.fusion.co.jp/service/dm_fullservice)(2025年10月1日調査時点)
DM制作のイメージ

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